テニス&バドミントンスクール ノア 姫路校

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好きな本の紹介をします。その92

こんにちは!コーチの門井です。

休館に台風と、2週火曜日はお休みだったので久々の投稿になります。
気がつけばもう、8月も終わりです。子供たちも夏休みが終わって学校が始まる頃ですがこの暑さはまだまだ健在のようです。

普段全くといっていいほど、日中に外を出歩かない私ですが休館日の間に外でテニスをする機会がありました。その日もなかなかの猛暑で、門井はしっかり日焼けをしました。しかし、なんだか周囲からあまり反応がありません。何故だろうと考えてすぐ答えに辿り着きました。それは門井の肌が日焼けした結果周りと同じくらいの色になったからです。私は元々肌が白く、幼い頃にはその白さからよく女の子に間違えられたといいます。焼けてない部分との比較をしてようやく日焼けしたことに気付いてもらえる状態です。そもそもみんな門井の肌なんかに興味がないという説もあります。説あるコアトル。

なんにせよ万物は流転し、時代が変わり続けていくのなら普遍的なものなどないというのが世の理です。そうして考えてみるとむしろ変化していることこそが自然であるともいえるかもしれませんね。

門井がなんか訳の分からないことを言い出したと思ったら平家物語読みましょう。いとをかし。

閑話休題。

今回私が紹介するのは
綿矢りさの「勝手にふるえてろ」です。

2017年12月23日のクリスマス直前に映画も公開された恋愛小説で、恋愛経験のない26歳女性が同僚に告白されたことをきっかけに理想と現実との間で悩み時折暴走しながらも前に進んでいく物語です。

江藤良香には、中学2年生の頃からずっと思い続けている相手がいます(イチ)。彼とまともに話したことはないけれど、彼のことを私が誰よりも理解している自信がある。そして人生で初めて私に告白してきた人がいる(ニ)。彼の言動はいちいち癪に触るしなんだか魅力を感じない。自分が猛烈に愛しているが自分のことには興味がない相手と、とても自分のことを愛してくれるが自分が興味を持てない相手。果たしてどっちと結婚するのが、幸せな結婚なのだろうか。

社会的弱者として生きてきた良香の我儘でひねくれた価値観には、正直共感するところが多くありました。人は自分がある程度幸福でないと他人の幸せを喜ぶことができないといいます。いつしか巻き起こった感情が自分の不幸を嘆いたものなのか、他人の幸福を妬んだからこそなのかという判断がつかなくなっていくあの感覚。これはきっと共感できる方とそうでない方がいるはずです。今が幸か不幸かというだけの単純な話ではありません。過去の不幸を捨てて身軽に生きる人もいれば、不幸を拾って抱えていくことで生きる活力を養う人だっています。不器用だからこそひねくれながらも気持ちに正直にぶつかっていく姿は、むしろ清々しくも感じました。

是非、読んでみてください!

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